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“小料理屋でも板前の味を”
高い値段でおいしいものは当たり前
板前として味を追求すれば値段はうなぎのぼり。
ごく限られた人にしか提供できないもどかしさを感じたのは
料亭の板長をしていた時でした。
もっとたくさんの人に手頃な値段の中でおいしい日本料理を
提供したい。そんな思いがつのり独立を決心。
たくさんの方々の共感と協力を得て「板前内海」が
スタートしました。
だからこそテーマは
“手頃なお値段のなかで本当においしいものを”
そのためには、これまでのキャリアを生かしながら、
近郊の食材をおいしく提供する必要がありました。
幸い、三陸沖はおいしい魚介類の宝庫!
あとはキャリアを生かすのみ。
“キャリアが出せる味”
日本料理の料理人、すなわち“板前”だからこそ出せる味が
あります。高級料亭で修行する事“21年”
初めは寿司屋さんからのスタートでした。
まだ寿司が今よりずっと高級品だった時代です。
何も知らないながらも親方のもとで修行をして、
何とか寿司をにぎらせてもらえた時に
気づいたことがありました。
それは、“キャリアが出せる味がある!”
ということでした。
同じシャリで同じネタ。同じようににぎった寿司。
見た目も同じ寿司なのに、味が違うのです!
親方がにぎったものと私がにぎったものでは味が違うのです。
もちろん、親方のほうがずっとおいしいのですが。
そのときはキャリアが出せる味があるのでは?と思うくらいでした。
その後、和食のおもしろさに魅せられ料亭での修行に入りました。
日本料理の和の世界の奥深さを知るなかで最終的には
板長をさせていただくことができました。板前としてキャリアを
積むこと21年。
その中で“キャリアが出せる味がある”ことがあらためてわかりました。
それは、キャリアをつむにしたがい余裕が出てきます。
すると外からは同じように見えても、
実際はぜんぜん違うことをしている部分がたくさんあります。
それが、味となってあらわれるのです。
寿司に8年、和食で21年の経験を積む中で実感として
わかったことです。
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